2005年03月22日

子供のスポーツ3

今日も引き続きスポーツの話を続けます。
今日は次女が5年生の時のことです。

娘は比較的小さい頃から身長も高く、5年生の少女バレーチームでもスパイクを打ったりできました。リーダーシップもある方で、監督からキャプテンに指名されて頑張っていました。

5年生も終盤になった頃、市内のチームが集まって行われる大きな大会があり、日頃の練習の成果を発揮して準優勝したのです。選手のみんなは表彰式で一人ずつ大会主催者から首にメダルをかけてもらい満面の笑顔でした。当然、我が家のその日の夕食もご馳走が並び、もっぱら次女の試合の話題で盛り上がりました。

その翌週の練習の後、娘は嬉しそうに大きなトロフィーを持って帰ってきました。私も練習は見に行っていたのですが、この日は少し早めに帰宅していました。そのトロフィーは先日の大会で準優勝をした事が刻印されたなかなか立派なものでした。

当然トロフィーは一つしかないのです。
私は、どうして娘がそのトロフィーをもらうことになったのかを訊いてみました。
娘が言うには、監督さんが「お前がキャプテンだからこれは持って帰りなさい」と言ったそうです。

私は少し考えました。

そして娘に「そのトロフィーは全員で頑張ってもらった物やろ、そしたら他のみんなも欲しかったと思わへんか?」と訊いてみました。「そう思う」娘は答えます。
「キャプテンやから持って帰りなさいと言う監督さんの意見はちょっと変やないか?」
「うん」
こんなやりとりをしていると、娘は自分が悪いことをしたような気になってきたようで、叱られているようにしょんぼりしてしまいました。私も可哀想になりましたが、君が何か悪いことをした訳じゃないと付け加えながら話を続けました。

「もしチームとしてそのトロフィーを飾る場所もなくて、どうしても誰かが持って帰らなあかんのやったら、次の練習日にもう一度そのトロフィーを持って行って、みんなでジャンケンして勝った人がこれをもらうことにしようと、君から提案したらどうや?それがチームみんなの気持ちを考えてまとめる、本当のキャプテン言うものと違うか?」

「うん、わかった、そうする」娘の顔からはさっきまでの暗い表情がなくなって、もう笑顔でした。

次の練習日、私は見に行きませんでした。一度もらった宝物を返してしまう娘の寂しさを思うといたたまれなかったのです。正直に言うと、私だってそのトロフィーはそのまま娘に持たせておいてやりたかったのです。情けない話しですね。

練習から帰ってきた娘にどんな顔をして、どんな言葉をかけようかと沈んだ気持ちになっていたのをよく覚えています。

「ただいま」娘が帰ってきました。その手にはトロフィーが・・・。
「みんなでジャンケンしたら、また私が勝ってん!」娘は笑顔でトロフィーを自慢げに突き出します。

「監督さんは何か言ってたか?」私はそう訊くのがやっとでした。

「君がジャンケンで決めたいのなら、そうしたらいいよって言いながら笑ってた」

この日、もし娘がジャンケンで負けてトロフィーをもらえなくなっても、笑顔で帰ってきたような気がします。

私は自分で提案したことなのに、取り越し苦労をして色々考えすぎでした。
大人も子供も同じで自分が納得してとった行動には、ためらいや後悔は余りないものだということを私も学びました。

今でもそのトロフィーは私の部屋にあります。



文章中、関西弁の口語体があり、読みにくかったことをお詫びします。

つづく。


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posted by ソウリュウ at 11:11| 大阪 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 子育てについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ソウリュウさん、こんにちは。
私も中・高・大とバレーボールをやっていたんですよ。
結婚してから初めて住んだ新潟でもクラブチームに入り、ビーチバレーを体験しました。
そして日本海カップという大会で優勝をし、優勝カップをもらったのです。
私がもらっていいものかと思っていたのですが、その時は私がいつ妊娠するかもしれないし、また転勤するかもしれないということで、チームメイトは快く私にそのカップをくれました。
その気持ちがまた嬉しかったです。

今から思うと、スポーツを通して色々なことを教わった気がします。
小学校の時はソフトボールをやっていましたが、今、親の立場になってみて、当時ボランティアで指導してくれたおじさんたちには本当に感謝しています。

娘さんのトロフィーの件も、キャプテンがもらうのは当然と思ってしまわずに、一歩踏み込んで本当にそれでいいのかというプロセスを踏んだことで、本当に貴重な体験ができたのではないかと感じました。
そんなソウリュウさんと娘さんに、また学ばせていただきました。
ありがとうございます。
今度小2になる娘にも、何かやらせてあげたいなと思っているところです。
Posted by 賀上由紀子 at 2005年03月22日 11:44
賀上さん、いつも読んでいただいてありがとうございます。バレーボールをやっておられたのですね。子育てと言いながら色んな場面で、親もたくさん子供から教えられることがありますよね。娘さんにもチャンスを見つけて何かやらせてあげるのには大賛成です!
また賀上さんのブログにも遊びに行きます。
Posted by ソウリュウ at 2005年03月22日 11:58
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